企業が従業員(経理担当者)に求める会計のレベルとは一体どのレベルなのでしょうか。
会計のレベルを測る指標として簿記資格があります。
しかし、一口に簿記資格と言っても、「3級は床、2級は机、1級は天井」と例えられるほど、級が1つ変わるだけでその難易度が跳ね上がります。
結論から申し上げますと、企業が従業員(経理担当者)に求める会計のレベルは、簿記2級以上です。
当コラムでは、簿記3級と2級の違いや簿記2級以上が求められる理由について解説します。
また、簿記試験の概要について知りたい、もう一度確認したい方は、以下の記事を参考にしてみてください。
簿記とは何か、簿記試験の合格率や難易度、必要な勉強時間も徹底解説!
目次
簿記3級と2級の比較
簿記2級以上が求められる理由
簡潔にまとめると、簿記3級で学ぶ内容は帳簿記入に留まり、簿記2級では帳簿記入で作成された帳簿を利用して「どのように経営管理するか?」の基礎知識を学ぶことができるからです。
会社ではこの経営管理の知識が必要となります。
そもそも、「簿記」という言葉は「帳簿記入」の真ん中2文字をとったものです。
一方で、「経理」という言葉は「経営管理」の頭とお尻をとったものになります。
◆簿記3級で学習する内容
帳簿記入=「帳簿の書き方」がメイン。財務諸表を作成するための、現金出納帳や仕訳帳などがどのように作成されているかなど。
◆簿記2級で学習する内容
経営管理=帳簿の作成のみではなく、書かれた帳簿を読み取り、分析・診断して「経営に役立てる」こと。
簿記3級を取得することで、企業側に簿記の基礎は理解できていると評価して貰えますが、それだけではもの足らず、「経理を任せる場合は、2級までのスキルが欲しい」と考えている企業が多いようです。
経理事務という職種は、一般事務とは違って専門職になります。
つまり、「簿記」という特殊技能が必要となるからです。
このような視点を踏まえて、「簿記」だけで終えてしまうのか、それとも「経理」までできるようにするのか、企業が求める人材を想像すれば答えは自ずと見えてきます。
また、簿記3級のみの取得とは違い、2級以上を取得すると、以下のようなメリットがあります。
・就職が有利になる
・資格手当が出る
・転職時の年収アップを見込める
・大学受験にて推薦入試で優遇(全国78大学で日商簿記取得者を優遇しています)される
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簿記の知識を正しく「理解」できる
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最後に
今回は、企業で求められる会計のレベルが簿記2級以上であること及び簿記3級との違いを紹介しました。
その中で、簿記3級では企業の求めている商業簿記・工業簿記の知識の水準には満たないため、簿記2級以上が求められることが分かりましたね。
簿記3級はあくまで、全ビジネスパーソンが会計の基礎知識を得るためにお勧めの資格なだけで、簿記3級のみでは就職や転職時に武器にはなり辛いということです。
簿記2級に関するよくある質問
企業で簿記2級以上が求められる理由は何ですか?
企業においては、財務諸表の作成や会計処理、税務申告などの業務を行うために、簿記2級以上の資格を持った人材を求める傾向があります。
簿記2級以上の資格を取得するためには、どのような勉強方法が効果的ですか?
簿記2級以上の資格を取得するためには、過去問題集を使った反復練習や、通信講座や予備校の講座を受講するなど、効果的な勉強方法があります。
簿記3級と簿記2級の違いは何ですか?
簿記3級は、仕訳帳や総勘定元帳などの基本的な会計帳簿のつけ方や、仕訳の作成方法などを学ぶ資格であり、簿記2級では、さらに複雑な仕訳や財務諸表の作成方法、決算処理の知識などが求められます。つまり、簿記2級は、簿記3級で学んだ基礎知識を深め、実務に応用するための資格と言えます。