簿記検定で残念ながら不合格となってしまった方は、「本気でやっても結果がでなかった」という悔しさや自己嫌悪を感じていると思います。
ただ、このような気持ちを抱いたときに、どのように向き合うかは人生の大きな分岐点となります。
今回は、簿記検定で不合格だった方が少しでも前に進む力のプラスになれるよう、お伝えしたいポイントをコラムとして執筆します。
もう一回簿記3級がどのような試験か確認したい方は以下の記事を参考にしてみてください。
簿記3級はどんな試験?必要な勉強時間やネット試験についても解説
目次
失敗は悪ではない
まずは、「失敗は悪ではない」ということを認識することが大切です。
どんなに順調そうに見える人でも、裏では何度も挫折を経験しています。
本気のチャレンジが全て成功する人はいません。勝率が50%あれば人生大成功できます。
裏を返せば、どんな成功者もチャレンジの半分は失敗しているのです。
そのときに、
・前向きに次に進むか
・腐ってやる気をなくすか
どちらをとるかが人生を大きく分けることになります。
人生は失敗した回数ではなく成功した回数で決まります。
ですから、何度失敗しても大丈夫です。
まずは、このことを認識し、気持ちを切り替えていくことが必要です。
意味づけを変える
気持ちを切り替えるにあたり、「意味づけを変える」という意識が大切です。
ある事実が起こったときに、その事実に対し、人によって違った意味づけをします。
そして、その意味づけが感情や行動を引き起こし、ひいてはそれが未来の可能性につながっていきます。
例えば、「なにか失敗したときに、周りの人が支えてくれた」という事実に対し、「この失敗が周りの人の支えに感謝する機会となった」というプラスの意味づけをするのか、「失敗したことは最悪だ、周りは自分の気持ちなんかわからない」というマイナスの意味づけをするのかで、その後の未来の可能性は大きく変わってきます。
事実を変えることはできませんが、意味づけは自分次第で変えることができます。
そして、意味づけ次第で、未来の可能性がいくらでも広がっていきます。
簿記検定でいえば、不合格だったという事実を、今後の自分の人生にとってプラスになる意味づけをするのか、マイナスになる意味づけをするかは自分次第です。
そう簡単に気持ちを切り替えるのは簡単ではないことは百も承知ですが、人生を楽しく、充実して生きている人は、このプラスの意味づけをすることに長けています。
簡単にプラスの意味づけができる事実だけが起こってくれれば楽ですが、そんなことはあり得ません。
大体、良い事実3割、嫌な事実7割くらいです。
この7割の事実に対し、プラスの意味付けをして、感情・行動が自分の未来にとってプラスになるようにすれば、間違いなく人生がうまくいきます。
不合格という事実に対しても、自分なりにプラスの意味づけをしていきましょう。
原因分析を徹底する
気持ちを切り替えた上で、不合格となった原因を徹底的に分析することが重要です。
厳しい言い方にはなりますが、結果が伴わなかったということは、実力が足りていなかったということを意味します。
「できていないことを直視したくない」といったいらないプライドは捨てて、この事実と素直に向き合い、その原因を分析するようにしましょう。
ここをごまかすと、根本原因が修正されず、同じ失敗を繰り返すことになってしまいます。
必要な改善ができる人が本当の強さを持った人です。
以下のような視点で、不合格となった原因を分析しましょう。
【学習の量に関する分析】
・学習時間は「継続して、十分」確保できていたか
【学習の質に関する分析】
・理解の程度は合格するために、十分だったか
・分かったつもりになっていなかったか
・「暗記するポイント」を意識して学習できていたか
・暗記したつもりになっていなかったか
・適時学習計画・学習方法の修正ができていたか
・本試験で求められる力を意識できていたか
上記で挙げたような1つ1つのポイントについて、完璧にできている人はいなく、全ての人に必ず改善の余地があります。
できているところではなく、できていないところに目を向け、よい効果の高いところから改善策を考え、実行していきましょう。
そうすることで、1人1人に最適なオリジナルの学習戦略が徐々に作り上げられていきます。
その際、「前向きに反省する」ことが重要です。
人間できていないところばかりです。できていないところは素直に受け入れる必要がありますが、落ち込む必要はありません。
できていないところは直視しなければ永久に改善されません。「そこに今の段階で気づけてラッキー」くらいのマインドで、前向きに反省していきましょう。
質を変える意味
学習の質の改善について、もう少し詳しくお話しします。
質を改善するには、
計画立案→講義→復習→問題演習(現状チェック)→原因分析→改善策の立案
というサイクルを愚直に、正しく繰り返すほかありません。
何か抜本的な新しいことをするのではなく、1つ1つの質をあげていきましょう。
・講義をなんとなく受けていないか(理解するという意識で受けられているか)?
・復習の際、目の前の問題をただ機械的に解けるようにしていないか(手段と目的を混同していないか)?
こういった1つ1つの学習の質をあげることで、実力は高まっていきます。
また、目標設定について、「理解だけ強化すればいいかな」「定着だけ強化すればいいかな」という風に、目標を低く設定しては大きな改善は見込めません。
「理解も定着も徹底的に上げる」「やれることは全部やる」という泥臭さが重要です。
やりぬき未来を変える
最後に、不合格から前向きに進んでいくために、もう一度メンタル面のお話をします。
何かの分野で大きな結果を出している人は必ず挫折を乗り越えています。
たまたま、簿記や会計士試験で挫折をしなくても、その後の仕事で何度も挫折しています。挫折のない人生なんてありません。
大きな挫折をしたときに、諦めず、やりぬき、結果を出したときに人は大きく成長できます。
挫折をしたときに諦めずやりぬいて結果を出すことで、
・大きな自信
・大きな達成感、幸福感
・実力の大幅な向上
が得られ、その後の人生もどんどん好転していきます。
何か欲しいものを買ったときに得られる幸福感のように、外部から与えられた幸福感は、そのときだけのものですが、自ら挫折を乗り越えて得られるものは、その後の人生に渡り続く財産となります。
ですから、不合格という一つの挫折を経験した皆さんにも、やり抜き、未来を変えてほしいと思っています。
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終わりに
いかがでしたか。
今回は、簿記検定で不合格となってしまった方にお伝えしたい内容をコラムにしました。
「失敗は成功のもと」と言われるように、失敗とどう向き合い、切り替えて進んでいけるかが大切です。
次は必ず合格できるように、気持ちを切り替え、原因分析をし、前向きに進んでいきましょう!
この記事に関してよくある質問
簿記試験で不合格になるのは珍しいですか?
簿記試験は一般的に言われるほど簡単ではありません。簿記試験は合格率が公表されていますが、ここ数年は統一試験・ネット試験ともに5割を切ることがほとんどです。つまり半分以上が不合格になる試験ですので、不合格になっても落ち込まないことが重要です。
不合格後は教科書を変えるべきですか?
もちろん、心機一転したい場合や明らかに自分に合わない場合は教科書を変えるのも良いです。しかし、一般的に、予備校が出版するものをはじめとした市販の教科書は、それ1冊を完璧にすれば合格できます。教科書だけでなく、自分の学習方法なども見直すと良いでしょう。
モチベーションが続くか不安です。
不合格になってすぐは、「次こそは合格するぞ!」という気持ちで勉強に打ち込めるでしょう。しかし、その気持ちは長続きしないかもしれません。そんな時には受験仲間を作るなどしてモチベーションを保つようにしましょう。また、勉強が習慣化し当たり前になれば、特別モチベーションは必要なくなります。