ここ最近、日商簿記2級の合格率が低下しています。
日商簿記2級の合格基準は70点であり、この基準に変更はありません。
では、なぜこのような状況になっているのでしょうか。
今回は日商簿記2級の合格率が低下している原因とその攻略法を紹介したいと思います。
目次
日商簿記2級の合格率が低下している原因
結論から申し上げると、日商簿記2級の合格率が低下している原因は、難易度の高い論点が試験範囲に追加されたからです。
2016年から段階的に、日商簿記2級の試験範囲に以下の論点が追加されました。
・連結会計
・リース会計
・税効果会計
・外貨建取引
連結会計を始め、これらの追加された論点は難易度が高く、勉強量も多いです。
そのため、以下の表からも明らかのように、近年の試験は合格率が低くなっています。
回(年.月) | 合格率 |
140(2015.6.14) | 34.50% |
139(2015.2.22) | 21.80% |
138(2014.11.16) | 26.40% |
137(2014.6.8) | 34.60% |
136(2014.2.23) | 41.60% |
135(2013.11.17) | 22.50% |
134(2013.6.9) | 13.90% |
133(2013.2.24) | 47.60% |
132(2012.11.18) | 22.90% |
131(2012.6.10) | 30.70% |
130(2012.2.26) | 31.50% |
平均合格率 | 29.82% |
回(年.月) | 合格率 |
158(2021.6.13) | 24.00% |
157(2021.2.28) | 8.60% |
156(2020.11.15) | 18.20% |
154(2020.2.23) | 28.60% |
153(2019.11.17) | 27.10% |
152(2019.6.9) | 25.40% |
151(2019.2.24) | 12.70% |
150(2018.11.18) | 14.70% |
149(2018.6.10) | 15.60% |
148(2018.2.25) | 29.60% |
147(2017.11.19) | 21.20% |
平均合格率 | 20.52% |
左の表(2016年以降の範囲追加前)は平均合格率29.82%、合格率30%以上が6回。
右の表(直近の試験)は平均合格率20.52%、合格率30%以上が0回。
これらの試験範囲の改定は実務のニーズに対応するためであり、実際に2016年以降追加された論点は実務でも重要なものが多いです。
そのため、これらをマスターして日商簿記2級に合格できれば、上場会社の経理として即戦力で活躍できる知識を身に着けることができます。
日商簿記2級の攻略方法
合格率が低下している日商簿記2級の攻略法は、「工業簿記で安定して高得点を取る」ことです。
合格率低下の原因である「難易度の高い試験範囲の追加」は主に商業簿記で行われています。(ご紹介した2016年以降に追加された連結会計などの論点は全て商業簿記)
一方、工業簿記は試験範囲の改定が少なく、難易度も安定している傾向にあります。
そのため、工業簿記で安定して高得点を取ることが、日商簿記2級の合格に繋がります。
目標は工業簿記で35〜40点(40点満点)を取ることです。
工業簿記でこれだけ得点できれば、商業簿記30〜36点(60点満点)の得点で合格基準に達します。
商業簿記の難易度がどれだけ高い場合でも、高難易度の問題が半数を占めることはありません。
そのため、そのような高難易度の問題に影響されることなく、日商簿記2級に合格することができます。
また、試験範囲を網羅的に勉強することは大切ですが、試験本番の商業簿記は確実に解ける問題に時間を使って、全体の得点は工業簿記で補う戦略がおすすめです。
しかし、工業簿記は日商簿記2級から追加されるため、苦手意識を持っている方がいます。
また、配点が商業簿記60点・工業簿記40点であるため、工業簿記を軽視している方もいます。
そのような方々は工業簿記に対して以下のような認識を持って、勉強してください。
まず、工業簿記の高得点は日商簿記2級に安定して合格するためには、必要不可欠です。
そして、工業簿記はパターンが決まっている問題が多いため、一度パターンを理解すれば、簡単に解くことができます。
簿記2級の範囲であれば、商業簿記よりも工業簿記の方が簡単だと感じるようになる方もいると思います。
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まとめ
今回は日商簿記2級の合格率が低下している理由とその攻略法を紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
近年、商業簿記を中心に難易度の高い論点が日商簿記2級に追加されたことで、合格率が低下しています。
その攻略法として、「工業簿記で安定して高得点を取る」戦略をおすすめしました。
この2点を踏まえて勉強を行えば、試験の難易度に左右されることなく、日商簿記2級に合格することができます。
簿記2級合格に関してよくある質問
日商簿記2級の合格率が低下している原因は何ですか?
日商簿記2級の合格率が低下している原因は、難易度の高い論点が試験範囲に追加されたからです。
2016年から段階的に、日商簿記2級の試験範囲に以下の論点が追加されました。
・連結会計
・リース会計
・税効果会計
・外貨建取引
連結会計を始め、これらの追加された論点は難易度が高く、勉強量も多いです。
日商簿記2級の合格可能性を上げるための攻略法はありますか?
工業簿記を得意にするほかに、以下のような対策があります。
日商簿記2級の合格率を上げるためには、効率的な学習方法や対策が必要です。例えば、問題演習を繰り返すことで、自分の弱点を見つけ、克服することができます。また、過去問を解くことで、試験本番に近い状況での対策ができます。
日商簿記2級の合格基準は何点ですか?
70点です。この基準に変更はありません。