簿記2級のネット試験は、2020年の12月よりスタートしたため、以前受験したときは紙で解答する統一試験だけだった人も多いのではないでしょうか。
ネット試験は、パソコンで解答するだけといっても、初めて受ける人にとっては不安なものです。
また出題範囲や難易度が変わるのであれば、自分にとって有利な試験を受験したいですよね。
簿記2級のネット試験の概要や統一試験との違い、メリットなどを解説します。
また簿記の概要について再確認したい方は以下の記事を参考にしてみてください。
簿記とは何か、簿記試験の合格率や難易度、必要な勉強時間も徹底解説!
目次
簿記2級のネット試験とは
簿記2級のネット試験とは、指定された会場でパソコンを使用し、インターネット上で簿記試験が受けられるシステムです。
自宅のパソコンなどから受験できるわけではありません。
ネット試験は、2020年6月に実施予定だった簿記試験が新型コロナウイルスの影響を受け中止になり、不測の事態に備えるために導入されたものです。
ネット試験について詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてみてください。
ネット試験があるのは2級と3級のみ
簿記試験のネット試験を受験できるのは、2級と3級のみです。
新型コロナウイルスの影響を受け、2020年の12月より実施されました。
東京商工会議所では、2023年度の試験からネット試験のみとなっています。
簿記1級は従来通り、紙で回答する統一試験の開催しかありません。
また、簿記初級・原価計算初級は以前からネット試験のみ実施されています。
試験を受けられる回数が増える
統一試験の開催は年に3回。
一方、ネット試験は指定の会場で、好きな日程を選んで受験ができるので、試験を受けられる回数が増えます。
統一試験が行われる日曜日にどうしても都合がつかない人にもうれしいですね。
万が一不合格だった場合も、次の試験日まで数か月待たなくてはいけない煩わしさがなくなり、すぐに再チャレンジできます。
解答方法に慣れる必要がある
試験は紙でしか受験した経験がない人も少なくありません。
勘定科目はプルダウンの選択式、数字はキーボードで入力するなど、高度なパソコンの知識がいるわけではありません。
しかしながら、もちろん制限時間があるため、解答方式に慣れる必要があります。
金額を入力するときは数字のみ。円など文字を打ってしまうと不正解となります。
また仕訳問題は、各勘定科目の使用は借方と貸方で1回ずつです。2回以上使うと不正解になるので気をつけましょう。
ネット試験は問題用紙へ書き込みができず、会場で渡される用紙に記入するため、決算整理などの複雑な問題が解きにくいと感じる人もいます。
統一試験とネット試験の違い
紙とインターネット上で受けるほかに、統一試験とネット試験ではさまざまな違いがあります。
それぞれメリット・デメリットがあるので、試験日や合否の通知方法など、統一試験とネット試験の違いをくわしく見ていきましょう。
ネット試験は随時受験可能
統一試験は先ほどもご説明のとおり、年に3回(6月・11月・2月)と決められています。
しかし、ネット試験は施行休止期間を除き、全国のテストセンターで開催されている日時を確認し、自由に選択が可能です。
忙しい人は統一試験の申し込みを忘れてしまったり、日程が合わず受験できなかったりした経験があるのではないでしょうか。
ネット試験であれば、試験を確実に受けられる日を選択し試験に臨むことができ、しっかりと学習して自信をつけてから申し込めるため、勉強が不十分なまま試験日を迎えてしまうことも避けられます。
その場で合否が分かる
統一試験は合否が分かるまでに2〜3週間の時間を要しますが、ネット試験はその場で合否が分かります。
試験終了後、試験システムによって自動採点されるので、あっという間です。
紙やカードの合格証は発行されませんが、履歴書などには統一試験と同じく「日商簿記検定試験2級取得」と記載が可能です。
資格の価値は統一試験で合格しても、ネット試験で合格しても変わりません。
就職・転職活動をしている人にとって、すぐに履歴書に記載できるのは魅力的ですね。
万が一、不合格でも結果が終了後に分かるので、統一試験のように数か月待たなくても、間違えた部分を復習しすぐに再度受験が叶います。
実質的な解答方法は変わらない
パソコンの操作方法に慣れる必要はありますが、統一試験とネット試験の難易度や出題範囲は変わりません。
そのため、試験対策も基本的には同じです。
統一試験では勘定科目を選択して自分で転記するので間違える可能性がありますが、ネット試験はプルダウン式のため解答しやすいメリットがあります。
統一試験とネット試験で変わらないポイント
簿記2級の統一試験とネット試験は、解答方法が違うだけで、別の試験のように感じてしまうかもしれませんが、変わらないこともあります。
どちらで受けるか悩んでいる人は、変わらないポイントも抑えておきましょう。
出題範囲や試験時間は同じ
先ほどもご説明のとおり、統一試験とネット試験の出題範囲および試験時間は同じです。
簿記2級では、商業簿記の問題と工業簿記の問題が出題されます。
簿記2級はネット試験のほうが合格率は高いため「ネット試験のほうが簡単なのでは?」と思っている人もいるのではないでしょうか。
しかし、日本商工会議所が出している、簿記検定の出題区分表に沿って出題されるため、難易度は変わりません。
(参考:商工会議所の検定試験「出題区分表」)
また、試験時間は2020年度までは120分でしたが、2021年度の実施から簿記2級は統一試験もネット試験も90分です。
受験料も同額
統一試験もネット試験も、受験料は変わりません。
簿記2級の場合は、4,720円(税込)です。
ただし、ネット試験のみ事務手数料550円(税込)がかかります。
簿記3級も受験料は2,850円(税込)と変わりません。
同一日に同じ級を何度も受験したり、同じ級を複数日に渡って予約したりはできませんが、簿記2級と3級を個別に申し込み、受験は可能です。
(参考:商工会議所の検定試験「日商簿記検定試験(2級・3級)ネット試験について」)
簿記2級のネット試験を受ける際に注意すべきこと
近年パソコンに慣れている人は多いため、あまりネット試験に抵抗がない人もいるでしょう。
試験日を自由に選択できることが魅力のネット試験ですが、会場によって日程が異なり、試験を受けられない期間も存在します。
簿記2級のネット試験を受ける場合の注意事項を確認しましょう。
受けられる試験の日程や会場が異なる
統一試験と比べると受験回数は多い簿記のネット試験ですが、受験級によって受けられる日程や会場が異なります。
自分が受けたい日に簿記2級のネット試験がない場合もあるため、受験の候補日はいくつか考えておきましょう。
ネット試験は受験票が発行されません。
確認メールに試験の日程や会場などの情報が書かれているため、しっかり確認してください。
受験票がないため、当日の持ち物は本人確認証と電卓です。そろばんは持ち込めません。
筆記用具は会場で渡されたものを使用します。
ネット試験を受けられない日程がある
ネット試験には、施行休止期間があり、この期間は試験を受けられません。
施行休止期間は、主に統一試験の前後となり、年4回あります。くわしい日程は、商工会議所のホームページを確認してみてください。
(参考:商工会議所の検定試験「日商簿記検定試験(2級・3級)ネット試験について」)
施行休止期間でも、受験の申し込みは可能です。
合格証は自分で印刷する
ネット試験は合格証が紙やカードで発行されません。
試験終了後、合格者にはデジタル合格証が取得できる二次元コードが表示されます。
合格証はスマホなどにダウンロード後、PDFにて保存されるため、紙でほしい場合はプリンターで印刷可能です。
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まとめ
簿記2級のネット試験は、パソコンの操作に慣れる必要はありますが、出題範囲や難易度は従来の統一試験と変わりません。そのため、試験対策も同じです。
統一試験は年3回ですが、ネット試験は各会場で決められた日程を自由に選択できるので、試験を受けるチャンスが広がります。
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