地銀卒の経理マン。銀行員→経理のすすめ

元銀行員ということですが、なぜ新卒で銀行を選ばれたのですか？

当時は「世の中に絶対になくてはならないものに携わっていたい」という想いと「目の前の人が喜んでくれたらいいな」という漠然とした想いのもと就活をしていました。

そう考えると、お金ってどこに行っても必要だよなと。ビジネスにおけるお金の流れを理解できる点に魅力を感じて、銀行員になるという選択をしました。

銀行では3年間働かれたということですが、そこから転職に至ったきっかけはどんなものだったのでしょうか？

銀行時代は営業として事業主さんや法人の方に融資を提供したり、クレジットカードを住宅ローンと掛け合わせで販売したり、ということをしていたんですが、自社の商品よりも良い商品は世の中にたくさんある、と知りながら売るのが苦しくなってしまって…。

営業職から離れて銀行員の経験が活きる仕事を探す中で、自然と経理を目指していました。
仕事柄お客様の決算書を扱う機会も多かったし、何より「お金を扱う」という点で一致している仕事なので、自分の中でもキャリアを描きやすかったんです。

転職エージェントにはBtoB営業をおすすめされましたが、経理がやりたかったので、未経験から入れる会社を探して転職2ヶ月前に簿記3級を取り、今の会社に入社しました。

意外に感じたのですが、銀行では簿記の資格はいらなかったんですね。

銀行に就職したときは必要なかったですね。今の会社に入社して4ヶ月目くらいで簿記2級も取りましたが、資格以上に『法人へ融資をした経験がある』ということも評価されて採用していただけたのかなと思います。

お金を貸す側から借りる側になるから交渉が上手だろう、ということだと思うのですが、経理の求人を探していても、銀行経験者を歓迎してくれる会社をいくつか見かけました。

複数の選択肢があった中で、今の会社さんを選ばれた決め手は何だったのでしょうか？

プライム市場に上場している企業の子会社なので

①地方にいながら連結決算が経験できる
②監査法人による会社法監査を経験できる（資本金がいわゆる大会社に該当するので）

という2つが大きかったですね。
入社してからギャップもなく、この2つがしっかり経験できているのもありがたいです。

連結決算、監査準備を経験し、次に目指すキャリアとは

今子会社側でやりたいことは経験できているので、次は上場企業で有価証券報告書の作成なんかも経験したいなって思っています。
まだ何十年も経理として働くつもりでいるので、ジョブローテーションで総務や人事に転換するんじゃなくて、経理として知識や経験を深めていきたいと思っています。

経理一筋で行きたい、と思えるほどの魅力はどんなところなのでしょうか？

どの仕事もそうかもしれないけど、やっぱり経理って、誰にでもできる仕事じゃないと思うんです。ずっと勉強を続けないといけないし、他の部とも仲良くなって会社の全体像を把握しないといけない。だけどお金に関わる仕事だから、絶対に誰かがやらなきゃいけない。

誰にでもできる訳じゃないけど、誰かがやらなきゃいけないことをやっていることに、満足感というか、楽しさを感じています。

反対に、大変な瞬間もありますよね？

数字の合わせ漏れはいつになっても焦りますね。毎月発生する経費のカウント漏れが重なって、決算を締めるときに穴が見つかったりして。毎日発生するものはちょこちょこチェックしないとですね。